
17歳で初めてパリの土を踏み、20代はパリ、ミラノ、東京のコレクションでショーモデルとして活躍。その後、東京のモデル5人でボーカルグループCOUSINを結成し、ポリスターからCDデビューしたのが歌を始めるきっかけになった。
「グループは2年ほどで活動を終了しましたが、せっかくボイスレッスンを受けたので、歌を続けてみようと、先生について本格的にレッスンを始めました。シャンソンというジャンルを選んだのは、何度も訪れたパリで聴いていて、年齢を重ねてもずっと歌い続けていけると思ったから。僕が好きなパリの街の雰囲気に、古いシャンソンがすごく似合っていたんです」
ショーモデルや俳優の仕事をしながら、1993年から東京・新宿の老舗のライブハウス「シャンパーニュ」のステージでシャンソンを歌い始める。1998年にはシャンソンコンテストの本選にも出場した。
「『シャンパーニュ』が僕のシャンソンのスタートラインです。店の仕事を手伝いながら、ステージに立たせてもらうようになりました。出演者にすばらしい歌手の方がそろっていて、ずいぶん勉強になりましたよ。もっとも、当時はまだ“シャンソン命”ってほどでもなかったけど。最近はシャンソンへの想いが、かなり強くなってきたかなあ」
ライブやコンサート活動、司会業と活躍の場を広げながら、Mihokoさんと「ニコールライブ」を立ち上げ、以来、レギュラーを務める。
「ここのライブは有志で運営し、シャンソンなど文化を広めていく活動なので、料金は決めずに、お気持ちを置いていっていただくシステムをとっています。お客様も一緒になってライブを創りあげていく感じですね。最近はこうしたスタイルのライブは少なくなってきました。今は毎回レギュラーメンバーだけで続けていますが、ときどき弾き語りの人をゲストに呼ぶとか、新しい風を入れつつ、自由でオープンな雰囲気のライブにしていきたいですね」
レギュラーの活動も多い唯文さん。毎年11月に有楽町マリオン朝日ホールでソロコンサートを開催。ニコールでは毎月第1火曜日に「みんなで歌おうシャンソン講座」も開講している。